ミランの補強状況
今度はCFに限らずミランの補強状況に関して。
まず確定組。
1.ホセ・マヌエル・レイナ GK スペイン
ナポリから契約満了で獲得したベテランGK。
デ・ヘアの存在もあり出場は無かったものの2018年W杯にもスペイン代表に選出されるなどまだまだ高評価を受ける選手。
現状ではドンナルンマの控えではあるものの、今後ドンナルンマへの大きなオファーがあれば正GKの可能性も。
また、チェルシーのサッリ新監督がナポリ時代に指揮していた縁でクルトワが移籍した際の代役に考えているとかで、移籍となればミランがフリーで獲得選手から即移籍金が生まれ、本人もミランよりは出番が増え、チェルシーもとりあえずの正GKが埋まるとという3方丸く収まる移籍になる可能性も?
2.イヴァン・ストリニッチ DF(SB) クロアチア
今のサッカー界ではもはやベテランの域である31歳のサイドバック。
サンプドリアとの契約も満了ということでこちらもフリーでの獲得で、昨シーズン出ずっぱりだったリカルド・ロドリゲスの控えという立ち位置。
2018年W杯では準優勝を果たしたクロアチア代表に選出され、GLのアイスランド戦以外全試合に先発出場。特にアルゼンチン戦では左サイドバックとして右ウイングのメッシとマッチアップし無得点に抑えています。
3。アレン・ハリロヴィッチ MF クロアチア
クロアチアの名門の最年少出場記録を更新し、10代でバルセロナに見初められた「元神童」。
しかしバルサでは出場も無く、その後はジャーニーマンとしてクラブを転々と。
22歳にしてプロ契約のクラブはレンタルも含めると6チーム目。
すでにクロアチア代表としてデビューしており、何の因果か途中交代で初出場した際に交代した選手は上記のストリニッチ。
ミランではスソやチャルハノールたちウインガーの控えが濃厚ですが、以前騒がれたその力を発揮してもらいたいものです。
以上がすでに加入し、ICCにも帯同している選手たちです。
続いて加入の噂がある選手。(前回の記事の選手は除く)
4.マッティア・カルダーラ DF(CB) イタリア 現ユヴェントス所属
イタリア代表の次世代を担うセンターバック。
ボヌッチの移籍に絡み、ミランが頑なに交換要員として主張しているのがこのカルダーラ。
同じくイタリア代表の未来ことロマニョーリが万能型の専守防衛CBだとするなら、カルダーラは飛び出しから攻撃参加もする攻撃型CBという感じ。ボヌッチの代わりには最適解かと。
当初はユヴェントスが非売品と突っぱねた様ですが、どうやら交渉自体は進んでいるようです。
ボヌッチのトレードの次善策としてユヴェントスが提示した選手の一人がこのピアツァ。
W杯にはクロアチア代表に選ばれたもののチームでは出場機会を得られずドイツのシャルケへレンタルに出されていました。
ピアツァといえば、ユヴェントス加入時にはミランも争奪戦に参加しており、以前から注目していた選手です。
ウディネーゼと個人合意との報道もあり、ユヴェントスから出る可能性は高そうです。
6.ベルナルジ FW ブラジル 現シャフタール・ドネツク所属
ブラジル人選手の獲得と育成に定評のあるシャフタールの現10番がフリーという事で、一部では合意との報道も。
まだ25歳ながらW杯は2014は選出されながら2018は選外と少し機を逸した感もあり、ステップアップの為に契約延長を拒否したとか。
タイプ的にはスソに近い選手で、前述のピアツァとも被るだけに獲得できて一人でしょうね。
ただ、チェルシーが興味を示しているとの事で、仮にアザールがレアル移籍となればその後釜になる可能性もあり、まだまだ予断を許さない状況。
7.イヴァン・ガジディス CEO 現アーセナルCEO
ウンベルト・ガンディー二 CEO 現ローマCEO
最後にちょっと変化球。
アメリカのファンドであるエリオットに経営権が移譲され、チームの経営陣も一層されており、すでに会長にはスカローニの就任、SDとしてレオナルドの復帰が発表されました。
そしてCEOとして二頭体制が敷かれるようで、マネージメント担当CEOにガジディス、メルカート担当にガンディー二をそれぞれ引き抜くようです。
ガジディスは現アーセナルCEOで、今もシンガポールでチームに帯同しているようですが、複数のメディアが9月からミランのCEOに就任すると報道しています。
ミランに来る理由は憶測でしかありませんが、クラブの皇帝の様なべンゲルが居なくなり名実ともにトップになれるかと思えば、オーナーがべンゲル路線の踏襲した上で、新監督人事にも意向が反映されなかった事が原因の一つかもしれません。
シンガポールでエジルを擁護するスピーチをし、そこで対立していたベンゲルの路線である「マルチカルチャー」を称賛した事は、うがった見方をすればアーセナルでの仕事の終了宣言ともとれるかもしれません。
ガンディーニは元々ミランの人で、ベルルスコーニ政権下でガッリアーニやブライダの右腕として仕事をしていた人物で、財政難の折にローマに引き抜かれました。
CEO待遇でのミラン復帰なので、これに関しては不思議はありません。
ファイナンシャルフェアプレーの問題もあり、フリーやレンタルやトレードといった話の多い今夏ですが、今年こそ経験豊富な経営陣の下でミランの復権への第一歩は歩みだしてほしいものです。